緑内障治療
緑内障とは、眼の中の圧力(眼圧)が高いために、視神経が圧迫されて障害されていき、見える範囲(視野)が狭くなっていく病気です。初期は、自覚症状がでないため、進行してから気が付くこともあります。
緑内障のタイプ
開放隅角緑内障
房水(目の中で循環している水)の出口である線維柱帯が徐々に目詰まりし、眼圧が上昇してゆくために、ゆっくりと病気が進行してゆくタイプです。
閉塞隅角緑内障
隅角(房水の出口付近の通路)の閉塞により、房水排泄が減少します。急性緑内障発作はこのタイプです。
正常眼圧緑内障
眼圧は正常範囲内であるにもかかわらず、緑内障になる場合があります。日本人の緑内障の約半数がこのタイプです。
緑内障の症状
初期は、中心の視力は良好で自覚症状はありません。進行すると徐々に視野が狭くなり、視野障害が中心まで及ぶと急激に視力が低下し、失明に至ることもあります。
緑内障の治療
緑内障の治療は、眼圧をコントロールすることです。治療法としては、薬物療法、レーザー治療、手術治療です。
薬物療法
目薬での治療です。房水の産生を抑制するタイプ、房水の排出を促進するタイプの眼圧を下げる点眼薬を症状にあわせて単独で使ったり、2~3種類組み合わせて使うこともあります。
レーザー療法
いずれも外来治療が可能で、安全性の高い治療です。治療時間は数分程度です。
レーザー虹彩切開術(LI):レーザー光線を虹彩(茶色の部分)にあてて穴を開けて房水の流出を促進します。
選択的線維柱帯形成術(SLT):レーザー光線を線維柱帯(出口)にあてて房水の流出を促進します。
手術療法
上記の方法でコントロール不良な場合には手術を行います。房水の流れを防げている部分を切開して流れやすくする方法や、毛様体での房水の産生を抑制する方法などがあります。
眼圧は、いったん治療で下がったとしても、途中でやめてしまうと、また上がってしまうので、油断はできません。定期的に検査を受けて、治療を続ければ、失明を防ぐことができます。
当院では、緑内障の極めて早期から診断でき、早期発見・早期治療をおこなっています。
40才を過ぎたら、眼底検診をうけましよう。